蜂蜜はカロリーが高いのに太らない理由

はちみつは栄養豊富なカロリー源

はちみつと卵、どちらが栄養があると思いますか?
カロリーの上で比較をすると、はちみつは卵の約2倍半、牛乳の約6倍のカロリーを持っています。
主な食品の100グラム当たりのカロリーを比較するとはちみつのカロリーは高いことが一目瞭然です。
・はちみつ(356カロリー)
・イワシ(122カロリー)
・牛肉(133カロリー)
・卵(152カロリー)
・牛乳(58カロリー)
・キャベツ(18カロリー)
・トマト(13カロリー)
・リンゴ(43カロリー)
お茶碗に軽く一膳のごはんは約100キロカロリーと言われていますが、これと同じだけのカロリーを、はちみつ大さじ1杯で補うことができます。
日本人のおとな1人の1日の必要カロリー量を3000カロリーとすると、はちみつ850グラムで確保することができます。
もちろんはちみつだけで1日のカロリー量を満たすのは栄養が偏るため、タンパク質や脂質もとる必要がありますから、はちみつのような炭水化物の必要摂取量はもうすこし抑えることになります。
普段の食生活で栄養が不足している人にとって、はちみつは効率的に栄養分を摂取できる優良な食品ということになります。
例えばアメリカの学者ハイダックは、毎日1クオートの牛乳と100gのはちみつで3ヶ月生活できることを実証しました。
蜂蜜は消化器をわずらわすことなく100%吸収され、その吸収スピードも早いため、理想的なカロリー源であるといえます。
このため、毎日の食生活にはちみつを取り入れることは栄養面でとても効果的と言えます。

はちみつを食べても太らない?

特にアメリカで課題となっているのが、太りすぎです。
日本でも、食生活が豊かになりすぎた弊害として問題になりはじめ、肥満児対策という課題まで生まれてきています。
女性の間でも美容面から太りすぎには敏感となっており、「糖質カット」「ロウカロリー」といった商品が売れるようになりました。
はちみつはカロリーがとても高いため、ダイエットの面では落第なように思われがちですが、少しぐらい食べても不思議なことに太りません。
その秘密は、はちみつの成分にあります。
例えばレンゲのはちみつの成分は、下記のようになります。
・水分(21.01%)
・ブドウ糖(35.78%)
・果糖(36.58%)
・ショ糖(1.98%)
・粗タンパク質(0.21%)
・灰分(0.05%)
・その他(1.30パーセント)
はちみつの主成分はブドウ糖と果糖ですが、果糖が主成分の半分を占めていることがポイントです。
一般的に、糖分が吸収されると血液の中に入り、肝臓へとはこばれてグリコーゲンという物質に変化します。
もしも炭水化物を余分にとって肝臓がそれをグリコーゲンにして蓄える限度を超えてしまうと、余った分は脂肪にかえられて蓄えられてしまいます。
甘いものをとりすぎると太る、と言われている理由はこのためです。
果糖は、最初の15分間はブドウ糖以外の全ての糖の中でいちばん早く吸収されるため、ほかの糖と違って血液中の糖分が多くなりすぎるといったことがありません。
シカゴ大学のシュルツ博士が実験により検証したはちみつの特徴です。
つまりはちみつは、身体が処理できる以上には血糖濃度を高めないようにできており、これは果糖がブドウ糖より吸収が少しおそいためできた血糖量性作用であると考えられています。
はちみつが糖分であるにも関わらず太らないのにはこういった理由があります。