蜂蜜好きなら知っている、花によって異なる特徴と効能

はちは、花が持つエネルギーと生命力そのものを集めて、日々の食べものにかえて生きています。
素材が活かされて、それをさらに栄養価の高い食品に作り替えられたはちみつですが、花の種類によって特徴や効能は様々です。
この記事では、特徴的な効能で知られている主要なはちみつの花について紹介します。

そばや栗の花からできたはちみつ

そばや栗の花からできたはちみつは、色がくろいことが特徴です。
鉄分、亜鉛などのミネラルや、抗酸化作用があり血管を強くするフラボノイドが特に多く、貧血や高血圧、胃痛などの不調に効果的です。
血行や代謝を改善するためダイエット効果があるとも言われています。
また、妊娠中や育児中の栄養剤としてもよく勧められています。
そばは咳止めとして市販の咳止めよりも効果があったという実験結果もあります。
そばや栗の独特のクセがあるため、気になる方は同じ黒いはちみつで甘露蜜やコーヒーのはちみつを試すとよいでしょう。

ハーブの花からできたはちみつ

ユーカリ、ラベンダー、ローズマリー、セージ、リンデンといったハーブの花からできたはちみつは、抗菌力が高く、喉や気管支、胸の不調といった風邪の症状によいとされています。
中でもリンデンの花のはちみつは、ドイツやフランス、ロシアといったヨーロッパ各地で長く風邪薬とされてきました。
日本では、東洋のリンデンではる「シナノキ」のはちみつが採取できます。

アカシアからできたはちみつ

スーパ等、一般的に流通しているため入手しやすいはちみつです。
果糖が特に多いため、低GIで、血糖値調整に向いています。

菜の花からできたはちみつ

ドイツのはちみつ療法で用いられています。
鎮静効果、リラックス作用が強いとの報告があり、ストレスによく効くはちみつと言われています。

マヌカからできたはちみつ

一般的なはちみつの抗菌作用に加えて、メチルグリオキサール(MGO)と呼ばれるマヌカ特有の物質による強力な抗菌作用があります。
これにより、化膿止めやピロリ菌の予防効果が知られています。
MGOの量によって効能のグレードが決められており、MGO値が高いほど抗菌効果が高く、色が黒くなります。

ヘザーからできたはちみつ

鉄分が豊富なはちみつです。
腎臓や膀胱の不調に特に効果的で、尿の出をよくすると言われています。

甘露蜜からできたはちみつ

色が濃く、風味も濃厚なはちみつで、フランスやドイツでは「森のはちみつ」とも言われています。
花蜜から出来ている一般のはちみつとは異なり、樹木につく小さな昆虫たちが樹液を吸ってからだから分泌した甘い液をみつばちが集めてできたものです。
樹液を吸った昆虫が自分の酵素を加えてその液を分解、分泌し、さらにそれをみつばちが集めて酵素を加えるため、二重の酵素効果があります。
そのため、たんぱく質やアミノ酸、ミネラル、フラボノイド、有機酸などが通常のはちみつと比較して一段と豊富です。
その薬効も高く、ヨーロッパの特にドイツでは、最も好まれ貴重とされてきました。
また、はちみつ療法では他のはちみつとは分けて文献が作成されている事が多く、抗炎症効果、皮膚の再生効果、解毒作用、免疫強化作用、整調下剤作用などがあります。
花蜜ではありませんが、今後より活用が期待できるはちみつです。